踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

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109シネマズにて鑑賞。
ヒットTVドラマの劇場版第三弾。前2作*1は大ヒットでしたが、今回は…。


私が見たかったのはコレじゃない。
コレを見た後だと、第一作目がいかにスゴイかがよくわかる。
「とりあえずオールスターで出しとけ。続編があるかもしれないから新しいキャラも出すか」という声が全編にわたって聞こえてくる、客というかファンというか何かそういったものをバカにしているような作品。
なんだろうな。期待していたからその差でひどく感じるのか?いや、やっぱり内容が悪いんだな。あれもこれもで収拾つかないんじゃなくて、なにを中心にして描くかが決まってないからぼやけて散漫なものになる。その具体例が小栗旬が演じる鳥飼誠一管理補佐官。そこにいるけど存在感がない。明らかに青島(織田裕二)と室井(柳葉敏郎)を蔑視しているのに、使う方にも使われる方にもならずに中途半端な立ち位置に終始する。最後は悲しい中間管理職の愚痴のような感じで青島に絡むのが精一杯。これが続編でも出てくるとなると、かなり出世して上から発言をするようにしないと厳しいのでは?


見所は、青島が探していた自分のコートを見つけて走り出すシーン。
ここでテーマ曲がかかるのですが、スタッフが分かっているというか、ここしか盛り上がりがないぞと自嘲気味に流しているかのように聞こえるほどに、あとはどうでもいいような気がしました。
黒幕というか真犯人は劇中同様そのカリスマ性だけで盛り上げ、そしてフェードアウト。事件は作品同様、悪夢のような終わりを迎えるのでした。
ひとつ勉強になったことは、脚本に時間って必要ないのかもしれないということ。準備期間が短くても面白いものはあるし、長くてもこの程度のものもあるし。

*1:踊る大捜査線 THE MOVIE [DVD]踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! [DVD]