崖の上のポニョ

映画『崖の上のポニョ』公式サイト
さすが宮崎駿。と素直に言える作品。
カーアクション。波の表現。魅せる映像のオンパレードにワクワクしながら見ていました。
しかし、後半の宗介がポニョと一緒にリサを探しに行くところから違和感が。
いつのまにか大人たちの都合で世界の命運が宗介の行動次第になり、結果として宗介自身は気付くことなく世界を救うことに。
そのまっすぐさは貴重なものだと擦れた大人はうらやましくも思えます。
とうとう宮崎駿も「セカイ系」という新境地に手を出したということでしょうか?
ベタな終わり方とも言えるラストカットも強引さが感じられて、見終わった後はちょっと消化不良気味でした。


本田雄の名前があったのは驚き。
あちらがどこまで進んでいるのか不明なだけに、やっぱり進んでいないのかと推測。


宮崎駿の新境地といえば、この作品で宗介は母親を「リサ」父親を「耕一」と呼び捨てにしているのですが、
たしか10数年前に『クレヨンしんちゃん』で親を呼び捨てにしているとPTAが俗悪テレビ番組に選んでいましたが、今回も俗悪作品に選ばれるのでしょうか?

20080806追記

昨日のNHKプロフェッショナル 仕事の流儀」を見て、相変わらず全カットに目を通しているようでやはり化物だと思ったり。
わたしの周りで子供と一緒に『ポニョ』を見に行った人に感想を聞くと、
子供は大喜び。親はイマイチ。というふうに全員*1に言われた。
宮崎監督が狙ったとおり子供が喜んでいるんだから、この作品は成功作なんだろうと思う。
ねらった層に喜ばれる作品を作るなんて、やはりこの方は偉大です。

*1:たった3組ですが