- 作者: 津田雅美
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2002/07/05
- メディア: ペーパーバック
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前半が学園編。後半が救済編。とでも呼べばよいのでしょうか。
学園編は、宮沢雪野を軸にその高校生活を描き「鋼の雪」*1という劇中劇でそのまとめとした。
救済編は、有馬総一郎とその一族の「呪縛」の救済が描かれた。
「人は人によって生かされる」使い古された陳腐な言葉だが、それが真実であることを作者は伝えたいのだと思う。
様々な人間関係を描き、主人公だけでなく脇役たちも掘り下げて語っているのがよい。
そして、それを番外編(外伝)としてではなく本編に組み込んで話を進めていくのが、
物語に厚みを出して最終話近くの感動をよりハッキリさせている。
最終話「これほど倖せな人生はない」は読者に対するボーナストラックみたいなものだとは思うが…。
おもしろい漫画です。それだけは確かなことです。
余談。
有馬と雪野の初デートでの待ち合わせ場所の階段ですが、実際にそこで待ち合わせする人はいないと思います。
映画館のチケット売り場前、駅の改札前の時計台周辺、地下街の案内所周辺が適当だと思います。