ゴジラ FINAL WARS

観てきました。
はじめにおことわり。ゴジラは好きですが、全作品を観ているわけではありませんのであしからず。
あと、わたしは記憶力の低下が目下の悩みなので記憶違いがあると思いますが、お許しを。


『VS.ビオランテ』以降、毎回お金払って「今度こそ…」と思って観てきましたが、
やっと「なんだ、やろうと思えばできるじゃん!」というゴジラ映画に出会えました。
(とはいっても『ゴジラ モスラ キングギドラ大怪獣総攻撃』もお気に入りですが*1
やっぱり、『とっとこハム太郎』と同時上映じゃないのはダテじゃないと。
(あの『ハム太郎』が終わったとたんに映画館を後にする親子連れを見て悲しい思いをしなくてすむ)


「怪獣映画じゃない」という意見が多いでしょうが、
「じゃあ怪獣映画って何?」って聞きたいよ、わたしは。
なにしろ『大怪獣 東京に現わる』*2を怪獣映画だと思っているので。


以下ネタバレありで。

冒頭から轟天号ゴジラ

轟天号艦長が中尾彬っていいね。
地震のおかげでゴジラを南極に封印ってご都合主義でよろし。

そして、メインテーマ。

「かっこいい!」これは観る価値あり。ここだけでもDVD買ってもいいかも。
M機関の暗黒太極拳*3は意味あったのか?山寺宏一のナレーションはよかったけど。

轟天号の相手はマンダ。

巻きつかれたまま海底火山に突っ込むのはやはり王道か。

M機関の訓練場で尾崎(松岡昌宏)と風間(ケイン・コスギ)が格闘中。

すり鉢状の場所でやる意味はあるのだろうか?
はじめは自然なワイヤーアクションを楽しんで観ていたが、途中で『マトリックス*4張りのアクションになって興醒め。

学者=音無美雪(菊川怜)の警護をする尾崎。
美雪の調査対象の怪獣は12000年前のものらしい。
ここで神宮寺博士(佐原健二)登場。
そして3人は小美人(長澤まさみ大塚ちひろ)の声を聞き、突如インファント島の洞窟へ。
怪獣の名前が「ガイガン」であり12000年前にモスラと戦った。地球の脅威であると知らせる。
尾崎には邪悪なものの血が流れているとお守りを持たせる。
集団幻覚かと思われたが、尾崎の手にはお守りが。

いいよね。古代文明は現代科学のできないことをしなければ。これも王道。

国連事務総長=醍醐(宝田明)とジャーナリスト=音無杏奈(水野真紀)のスクリーン越しのインタビュー。

その後の伏線と水野真紀の脚線美を見せるために用意。

世界各地で怪獣出現。

沖縄でキングシーサーが暴れちゃイカンよ。仮にも守り神でしょ。
ミニラは富士の樹海で狩猟している田口(泉谷しげる)の前に現われ、孫の田口健太と仲良くなる。
怪獣人形で遊ぶ子供の「のろまなカメ」発言はやはりあのカメ*5のことだろうか?

エビラと戦うミュータント隊員。
風間がメーサー銃でとどめをさそうとした瞬間。エビラは消える。

あの高さで落ちても平気なんだから、ミュータントってすごいね。今風に言うとコーディネイター

世界中でも怪獣が消え、UFO出現。
地球防衛軍基地直上で停止するUFO。

防衛軍指令官=波川(水野久美)は「どこにいても一緒と」屋上に出てくるが、
一般人の美雪も屋上にいるのはどうして?ここじゃあ役に立たないだろうに。


X星人と名乗る司令官(伊武雅刀)は妖星ゴラスが地球に直撃すると警告に来たらしい。
世間は熱狂的にX星人を受け入れ、TV番組では大槻教授が韮沢社長にやり込められ、小橋賢児が「X」と改名する騒ぎ。
このTV番組のシーンを見てニヤニヤ笑うのは、わたしだけではないだろう。ある意味ここだけが現実にリンクしていて笑える場所。

助けられた醍醐がX星人に入れ替わっている事に気付いて、尾崎達は一芝居。

X星人の正体をテレビ中継でばらすのだけど、人間の皮が剥がれたら不気味というのは、『V』*6を思い出すなぁ。

言い逃れしようとするX星人司令官をあやしげな光線銃で射殺して自ら統制官を名乗るX星人(北村一輝)。

地球のミュータントさんたちに囲まれても動じません。
エイヤッとばかりに片手を差し出すと尾崎以外のミュータントは苦しみだし、
(小美人にもらったお守りがあるから尾崎は影響を受けなかったのでしょうが。)
終いには音無姉妹、新轟天号艦長=ダグラス大佐(ドン・フライ)、M機関教官=熊坂(船木誠勝)、尾崎に襲いかかります。
「ここは任せて逃げろ」と熊坂は王道を見せてくれます。尾崎が扉を閉めるときの熊坂の笑顔はしびれますね!
いやはや、船木誠勝がこんなに演技できるとは見くびってました。

尾崎と風間のバイクアクション。

MI2*7も真っ青な出来で面白かったです。日本でもこういうことできるようになったんですね。

その頃、X星人は世界各地に怪獣を出現させて文明破壊を開始。
地球防衛軍の戦艦はことごとく撃破されます。

戦艦火龍の艦長(高杉恒)のセリフが口パクみたいにあってなかったのですが、
パンフを見ると李翔大佐となっていて中国人の役だったのですね。
中国語のセリフをアフレコ(アテレコ)で本人が吹き替えたのか、納得。

尾崎は傷ついた風間を連れて新轟天号の地下ドックへ。

洗脳が解けたかどうかわからん奴を拘束もせずに艦に入れていいのか?

そして艦長は無謀な決断をする。南極へ行ってゴジラを起こす。

「怪獣の相手はゴジラが、X星人の相手はオレが」ってわけです。
副艦長=小室少佐(國村隼)がしっかりツッコミ「そのあとゴジラはどうするんですか?」
ダグラス「また南極に眠らせる」
もう何も言えない一同。たぶん自棄なんだろう。作戦開始。

オペレーション「ファイナルウォーズ」

隠れて南極へ向かうのかと思ったら、堂々と出撃します。
最後の希望なんだから、可能性の高い方法をとろうよ。
『ヤマト』*8並の耐久力と装備があるようには見えないぞ。

ガイガンの攻撃を受けながらなんとか南極へ辿り着き、ミサイルで氷の封印を破壊。
ゴジラ復活。ガイガンとの対決も至近距離からの熱線で首を破壊して終了。
その後作戦通り、新轟天号を追っかけてくるゴジラを先導しながらX星人のUFOを目指す。

統制官が宇宙に向けて「来い!」と呼べば、なにやら隕石が地球へ向けて飛んでくる。 そのあいだ、次から次へと怪獣でゴジラの力試しをするのだが、

オーストラリアでジラがアッサリ負けると統制官が一言「やっぱりマグロを食ってる奴じゃだめだな」と
軽くハリウッド版*9を非難。やはり東宝もあれをゴジラと認めてなかったか(笑)
クモンガは投げ飛ばされ、カマキラスは鉄塔に串刺し、
アンギラスラドンキングシーサーの3匹がまとめてかかっても、アンギラスをサッカーボール代わりに遊んであしらう余裕っぷり。
へドラがエビラのツメで串刺しになったところを熱戦で2匹共に熱戦で退場。
ヘドラはジラより酷い扱いでかわいそうだな。
ゴジラはゆうゆう東京上陸。

そのころ新轟天号はUFOのバリアに侵入を阻まれていた。
その時風間が戦闘機でUFOの機関部へ特攻。

このシーンで『スターウォーズ*10を思い浮かべるか『インデペンデンス・デイ*11を思い浮かべるかで年がばれてしまうかも。
わたしは、『スターウォーズ』ですが。

バリアのないUFOにドリルで穴を開け突っ込む新轟天号。
そしてめでたく乗り込むかと思いきや、X星人に艦橋内にアッサリ進入され統制官の「ザコは殺せ」の命令でアッサリ乗員は殺される。
生き残って連行されたのは、ダグラス、小室、尾崎に美雪の4人。

美雪はザコと思われなかったらしい。

ちょうど謎の隕石をゴジラが熱線で攻撃するも、その正体は新怪獣モンスターX。
インファント島からもモスラ出現。
そして対モスラガイガン改も登場。

モンスターXは人型で動きが軽そう。
ガイガン改の両手がダブルチェーンソーになってます。
怪獣の方は最終局面です。

尾崎たちは、統制官から驚愕の事実を教えられる。
地球人とX星人の混血がミュータントで尾崎は統制官と同じくカイザーと呼ばれる支配する人種だと。
「目覚めよカイザー!」と統制官に洗脳される尾崎。そんな尾崎に美雪は預かっていたお守りを刺す。
正気に戻った尾崎。

お約束どおり「ここはオレが戦います」と統制官との闘いを申し出てみんな(脱走してきた本物の醍醐たちも含む)を逃がす。
ダグラスの見せ場をはさんで、
(この映画はドン・フライ北村一輝の見せ場だらけな気がするが)
尾崎がボコボコにやられるシーンを見せられる。
どうも『マトリックス』調から抜けきることはできないらしく、突然力に目覚めた尾崎は統制官を圧倒的差をみせて倒すことになる。
統制官も地球のお約束を勉強していたらしく「ひとりでは死なん!」とUFOを自爆させる。

モスラガイガン改は、自分で打ち出した円盤状のノコギリで首を切ったガイガン改が
とどめとばかりに炎のモスラ特攻*12で相討ち?になって決着。
ゴジラとモンスターXはゴジラの圧勝かと思ったとたん、変形していきます。

宇宙怪獣といえばキングギドラ。なんで今回出てこないのか不思議に思っていたら、最後に出てきました。
でも4本足だな。いいのか?*13
パンフによるとカイザーギドラというらしい。

さっきまでの戦いがウソのような圧倒的な強さでゴジラはやられ、しまいにはエネルギーまで吸われる始末。
尾崎のカイザーパワー(笑)をゴジラに照射すると、今度はゴジラがカイザーギドラをコテンパンに。
最後は熱線をカイザーギドラに叩きつけてゴジラの勝利。

どんな仕組みでカイザーパワーをゴジラに照射できるんだろう?
やはり『マトリックス』の影響で尾崎は万能なのか?

動けなくなった新轟天号に狙いをつけるゴジラ。
そこへ大きくなったミニラ登場。*14
健太がダグラス以下人間の前に立ちふさがり、ミニラがゴジラの前に立ちふさがる。
そして、田口の「ゴジラよぉ、もういいだろう」を合図にしたようにゴジラは海へと去ってゆく。

美雪の「コレで終わりなのね」で吹き出しそうになり、
尾崎の「いや、これから始まるのさ」でエンドロールが終わったら、特報*15が出ることを予想してしまいました。
わたしはダメダメですね。

エンドロール。

最悪です。
未使用カットの連続で、作中で説明不足だった部分を「ここから読み取れ」とばかりに意味ありげなカットばかり使われてます。
最終作を標榜しているなら、もっとかっこいい終わり方とか、しんみりした終わり方とかいい意味で記憶に残るものが見たかったよ。
あんなエンドロールじゃ、納得できん。




あらすじをほぼ全部書いてしまいましたね。
いやはや、スイマセン。


おもしろかったですよ。コレだけは自信もって言えます。
そうだな、『キャシャーン*16キューティーハニー*17デビルマン*18のいずれよりも
おもしろいと思いますよ。
キャシャーン』は映像美を見せるだけだし、『キューティーハニー』はオタク向けギミックが多いし、
デビルマン』はCG技術の確認だけだし。
おもしろいと思えるのは、この『ゴジラ』じゃないですかね。


たぶんもう1度くらい観に行くと思います、終わりの頃に。
その時、特報が出ているかどうか楽しみのような、そうでないような。

*1:

ゴジラ モスラ キングギドラ大怪獣総攻撃 [DVD]

ゴジラ モスラ キングギドラ大怪獣総攻撃 [DVD]

*2:

大怪獣 東京に現わる [DVD]

大怪獣 東京に現わる [DVD]

*3:詳しくは

のオープニングで

*4:

マトリックス 特別版 [DVD]

マトリックス 特別版 [DVD]

*5:

ガメラ THE BOX 1995-1999 [DVD]

ガメラ THE BOX 1995-1999 [DVD]

*6:

V 1-THE ORIGINAL MINISERIES- [DVD]

V 1-THE ORIGINAL MINISERIES- [DVD]

*7:

*8:

宇宙戦艦ヤマト【劇場版】 [DVD]

宇宙戦艦ヤマト【劇場版】 [DVD]

*9:

GODZILLA [DVD]

GODZILLA [DVD]

*10:

スター・ウォーズ【字幕版】【THX版】 [VHS]

スター・ウォーズ【字幕版】【THX版】 [VHS]

*11:

インデペンデンス・デイ [DVD]

インデペンデンス・デイ [DVD]

*12:ファイヤー・ヒート・アタック

*13:デスギドラは4本足らしい

*14:途中で大きくなった。ジェットジャガーのオマージュらしい

*15:「次回作制作決定!」

*16:

CASSHERN [DVD]

CASSHERN [DVD]

*17:

キューティーハニー [DVD]

キューティーハニー [DVD]

*18:

デビルマン [DVD]

デビルマン [DVD]